始業式が始まってる体育館。




結局、体育館には行かずに1人で屋上に来た。





普段屋上は鍵が掛かっているのに、今日は開いてた。



今日から2年になったけど、こんな事初めてだった。






「はぁ」




疲れてため息ばかりでちゃう。





ブレザーのポケットから煙草を取り出し、長い髪を束ねながら煙草に火をつけた。




煙がゆっくりと流れていくのを暫くの間ぼーっと見てた。



ーーーーー
ーーー



ガタンッ




扉が開いた音がして振り返れば、ウチの学校の制服じゃない奴がいた。





知らない奴だしシカトして煙草を吸っていると、そいつが横から手だしてきた。





「なに?」




「俺にも煙草ちょうだい。」




「なんで知らない奴にあげなきゃいけないの。」




「さっき没取されたんだよ。苛つくから煙草1本くれ。」




無言で煙草を差し出せば、ライターと返された。













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