流れ星に4回目の願いを呟く時。
 翌朝、由美子が動き始めた。彼女を動かす目的は1つしかない。カケル探しだ。


 この家の住人である私よりも先に起きて朝食を済ませ、私が食べ終わる頃にはお父さんが仕事に行くのを、お母さんと一緒に見送りまでしていた。そして今こっちは未だパジャマ姿なのだ。怒られるのが目に見えている。


 父親は娘が増えたみたいだと、昨夜は浮かれて飲み過ぎていたようだったが、まったく来年には任期も迫っているだろうに、しょうがない父親である。しかし誰にでも馴れ馴れしい由美子のバイタリティには改めて驚かされたということだろう。


 カケル探しは、まず学校付近から行われた。乗り気では無い私をよそに、昨日の公園を皮切りにして、手当たり次第に探していた。それはまるで私のカケルとの記憶を辿るような、切ない小探検みたいだった。


 しかし、そんなに簡単に見つけれるものなら、その手の番組は全てヤラセですと公言するようなもの。私たちは近辺をぐるぐると歩き回るだけで、偶然由美子が見つけた喫茶店でお茶を飲んだ。


 歩いてみるものだ。公園横の裏道の、そのまた奥に、こんなお店があるとは。私も知らなかった。


 全然いないじゃん、と由美子はいらいらしながら丸くなったストロー入れと同じように、くだをまいていた。


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