恋の相手は強引上司
そして・・・

「あとは・・・・恋実も・・・・・だよな?おやじ?」

「はっ?」

何を言っているのか全く分からなかった

なにが私なのだ?

目を普段の1.5倍ほど大きくして翼君と中根様を交互に見ると

「いや~前にも真壁さんにうちの息子に会ってくれないか?って
話したが断られただろ?どうしても諦めきれなくて
だったら本人をここに連れてきちゃえばいいと気づいて・・・・
息子も会うだけならって言ってくれたしね。
でも2人がまさかの知り合いだっていうんだろ?こんないい話はない
運命感じちゃうよ」

ちょ・・ちょっと冗談じゃない!

運命感じないでほしい。

こっちはあの過去を封印したいと思っているに・・・

なんで私がこんな腹黒王子と見合いみたいなことさせられるのよ。

第一この男がそれを望んでいる訳がないじゃない。

だってこの男は私の乙女心をズタズタにしたのよ。

「あの・・・申し訳ありませんが、こういったことは本当に
すみません・・・お受けできないんです」

頭を深々と下げる頭上で翼君がとんでもないことを言った。

「俺・・・・恋実だったら・・・いいよ」

「はあ?!」

思わず素になって驚く私の耳元で

「今度こそ俺がお前の名前通り恋を実らせてやるよ」

と言いながらニヤリと笑った。

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