君のそばで会おう ~We dreamed it~
「結婚は・・・
もう、私達の年齢になったら自然な流れでそういう話になるし、それは特別な事じゃないよ」
「そいつは、どこの誰だ?」
可南子は想太から目をそらした。
もうこれ以上、想太の質問に答えるつもりはない。
「さっき、最後の質問って言ったじゃない・・・
だからさっきの質問でこの話はおしまい」
想太は、頭の中が結婚という文字でいっぱいになっていた。
可南子が結婚を考えた男がいた?
想太は顔も名前も知らない男に泣きたくなるほどのジェラシーを燃やしていた。
「想ちゃん、
想ちゃんって、昔も今も全然変わらないね」
可南子はそう言って、想太の仕草を見て明るく笑った。
「子供の頃もいつも私に質問ばかりしてたじゃない。
可南子、いつ帰る?とか、
さっき、佐々木と何喋ってた?とか」
想太は、笑っている可南子を見て少し気持ちがほぐれた。
「してた・・・
だって、可南子の事が何でも知りたかったんだからしょうがないだろ」