君のそばで会おう ~We dreamed it~



「気になる?

気にならないと言えば嘘になるかな。

僕は、ただ、朝倉さんの長崎への異動がどうにかならないかと思っただけです。

別れた男のために、自分のキャリアを捨てて田舎へ引っ込むのはどうかと思って。
完全に終わっているならどうでもいいことでしょう?」



「朝倉さんがそう言ったんですか?」



「彼女は何も言いませんよ。
逆に、あなたをかばいますから」


想太はこの体のでかい男のどこが良かったのだろうと、疑問に思っていた。
瀬戸を見ていると理由もなく腹が立ってくる。


こいつに抱かれたのか?


想太はテーブルの下で拳を握りしめた。


ぶん殴りたい・・・
でも、そんな事をしたらきっと可南子が傷つくだろう・・・
いや、その前に、きっと俺が可南子に殴られるだけだ・・・

想太は瀬戸の顔を冷めた目つきで睨みながら、そんな事を考えていた。



「部長は、朝倉さんの事が好きなんでしょう?」





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