君のそばで会おう ~We dreamed it~



想太は午前の会議を済ませ、また部長室に籠っていた。

今日は忙しくて可南子とまともに話せていない・・・
想太はガラス張りの壁の先に見える可南子をずっと見ていた。

昨日は、めずらしく可南子の方から食事に誘ってきた。
想太は、あの福岡でのキスの後も、普段と変わらない可南子に少し憤りさえ覚えていた。
だから、可南子からの昨日の食事の誘いに想太は内心ホッとしていた。


こんなにも女に振り回されるなんて夢にも思わなかった・・・
27歳になって、初めて恋する事の苦しさを味わうはめになるなんて・・・


想太は、もう一度書類と格闘することに決め、大切な書類の仕分けに入った。
すると、積み重なる書類の中に人事という文字が見え、想太は昨日の人事課長の話を思い出した。

“あった、あった、これだな”

最初の形式ばった文面は飛ばして2枚目の異動する職員の名簿を確認した。







企画マーケティング部 企画課  朝倉可南子 長崎支所へ異動
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