美しき夜、北斗七星が輝く

斗真side









黒木さんの大胆な発言に

僕の心臓は持たないようです



折角少し楽になったのに

発作起こして

病室でやっと落ち着いた僕



もっとちゃんと

広一さんと実也子さんに挨拶したかったのに

何をしているんだ僕は

肝心な所で情けないよなぁ…




だけど

ふたりきりで病室で話すのは楽しかった

さっき斗真と呼んでくれたことが嬉しくて

無意識に頭を撫でてしまったほど

黒木さんの綺麗な黒髪はほんのりあったかい

…何か変態発言しちゃったよ僕





…ん?

あったかい?

太陽の下ならまだしも

ベッドの横にあるランプしか

今は灯りがない

そのランプはオレンジ色に輝き

病室内を照らしていた




あったかいわけない

僕は黒木さんの額に触れた

そして謎の熱の正体がわかった





熱…出てる







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