レインリリーで待ってる





どこからその自信がくるのだろうか。逆に興味が沸いてくる。




でも、私は、絶対に加持くんを好きにならない。




公生くんを愛し続ける。




心までは、奪われない。




「これで、俺と優衣は晴れて恋人同士になったわけやな」




加持くんがカウンターから出ながら言う。




「でも、恋人同士やからっていって、それを他言はせんし、人がおるところでいちゃつくこともせん。つまり、俺と優衣が付き合っとることは、誰にも知られんようにする。ええか?」




私は軽く頷く。




「まあ、これは付き合う条件やからな。いつか、優衣の口から俺のことが好きやってことを聞けるその日まではな。その約束だけは守るわ」




「まあ、一生来ないと思うけど」




「それくらい拒絶されるほうが、燃えるわ。あっはっはっは!」




この男、馬鹿なのか。ドМなのか。





< 48 / 269 >

この作品をシェア

pagetop