鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語
5時限目が終わって、兄貴達は自分の教室に戻っていった。

「ねぇ瀬田、なんかすごいことになってない?」

隣の美空はぼんやりと呟いた。

「まぁ、いいんじゃないの?
楽しいイベントだと思うことにしよう。
ムービーか、改めて考えて見ると、悪くないな」

俺たちのイチャイチャムービーを、お邪魔虫新入生たちが見るのか。
悔しがるな、きっと。
うん、悪くない。

「うわ、瀬田がにやけてる!」

「立花さん、逃げたほうが良いわよ?」

クラスメイトが、口々にそんなことを言っている。
やつらは俺をなんだと思ってるんだ。

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