鈍感ちゃんと意地悪くんのその後の物語
「欲しがるとか……。やめてくんない?
俺のだし、あげないし」

嫌そうな顔をする俺と、ニヤニヤ笑う兄貴。

美空を想って想って、開花させたのは俺だ。
横から俺だけの花を摘もうなんて奴は、許さない。

「……。
優斗、気持ちはわかるけど、今思ってたらしいその気持ち。
うっかり声に出てたからな?」

「あ……」

心の声が出ちゃったってヤツ? 
俺の花、聞いちゃったぞ?
兄貴は笑っている。
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