お気に入り同期と恋人ごっこ


あたしは高校時代
付き合ってた人はいるけれど
清い交際だったから男性経験が無く
誠との初めては
今でも脳裏に残っている。


誠の誕生日6月29日
付き合って一ヶ月半たった時だった。


誕生日数日前
「誕生日プレゼント何にしようか?」
何がいいかと誠に尋ねてみた。


「深く考えなくていいんじゃない?」


「そう???何か欲しいものとかないの?」


「欲しいものかぁ~あるよ!
あるけどなぁ~貰えるかな?」


「言ってみてよ
聞いてあたしが判断する!
あたしが対応できる範囲なら大丈夫だけど
ブランドものとか言われたら却下ね」


「なんだそれ・・・
オレの欲しいもの
超プレミア級なんだけどなぁ~」


「あ~残念ね!却下!」


「聞く前に却下って言うなよ!」


「じゃあ!言ってみてよ!」


「朱音」


「えっ・・・」


想像してなかった要望に
驚いた。


あたしが意識してそうしてるのか
あたしがいつも【逃げ】の体制に
入ってるから無理矢理は出来ないって。


あたしはあたしで
覚悟はしていたのに
何もないから魅力ないのかと・・・。


だから 『いいよ』と 答えた。





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