双姫 Ⅰ

蘇る悪夢



『なんで…あれだけ気を付けてたのに!』


悔しくて思わず叫んでしまう。


「学校が別ってのが仇になった。
李樹、他に情報はねぇのか?」


「…真白さんは『双覇』の姫と思われています。
狙いは私達のようですね。

私達に宣戦布告とも言える文が書かれています。」


「俺らに?上等じゃねぇか!!」


私の情報が無いから標的を『双覇』にしたのか。


「ねぇ、なんて書いてあるの?」


「姫を返して欲しかったら

明日の14:00
〇〇公園の近くにある空き地に来い。

そう書かれてあります。」


『〇〇公園近く……??』


「朱音?」


『………なんでもないよ。』


これはなんの仕打ちだ。

そんなに神様は私が嫌いなのか。


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