双姫 Ⅰ
声が聞こえる。
私は何を見下ろしている?
『朱』に染まる何かを私が見下ろしている。
あぁ…またこの夢か。
私が蒼空を見下ろしているんだ。
「違うよ。」
誰かが声を掛けてきた。
でも、姿は見えない。
「よく見てよ。」
言われるがままそれに視線を戻す。
『え……真白??』
『蒼空』と思っていたのに
横たわっていたのは『真白』だった。
「守るって言ったのに。」
前を見ると『朱い瞳』を持つ幼い私。
『また助けられなかったね。』
頬に一筋の涙を流して、私は闇に堕ちた。