【短編】熟女の恋愛事情

1 りかの恋愛

いつものように、いつもの面子。


「りか、また彼氏かわったの?」

「え?またってなによ。」

「旦那亡くなってから、彼氏何人目よ。」

「そんな、いないよ。」

「そんなって、彼氏じゃなくてってのもいれたら、片手?」

「え~?前彼と3年ほど、半同棲じゃなかったっけ?」

「前のことは、いいじゃん。」

「年下だからって、振っちゃった彼より、たしか今彼のが年下よね。十歳差だっけ?」

「そう、十歳下の40歳。」

「年の差を感じないとか惚気てたよね。」

「そうなの。気も使わないでよいし、自然体でいられるんだよね。」

「はいはい、今日は、いっぱい聞いたげるからね。」





話題の主になっているのは、りか。

50歳である。



彼女は、旦那を亡くしてから情緒不安定気味だったのを今の彼氏と付き合うようになってから、落ち着いてきた。


亡くなってから7年。



彼氏をつくるようになったのが、亡くなってから2年目のことだから、この5年の話しである。


私たちの付き合いは、いろいろ絡まって知り合っているが、私とりかの付き合いが一番長い。

なんせ30年を越えている。

私、"さき"48歳である。


私とりかは、学生時代からの付き合いで、りかが浪人をしたから、同学年だったのだ。


学生時代のりかは、男が絶えないタイプで重複したりしてたこともある。
その頃から、りかの男性遍歴については、本人からほぼ聞いて知っている。


りかは、人に話さないといられないタイプなので、誰か付き合っている人のことを話している。

逆に、私はあまり話さないタイプだ。


お互いのタイプと男性の好みのタイプが違うことが、長く付き合っていられる秘訣なんじゃないかと思う。


女同士の付き合いなんて、男絡みであっけなく壊れるなんてよくあることだもんね。


そして、学生時代のりかは、身近な男子学生とは、半数以上関係を持っていた。

また、男子学生の中には、一度きりでも、いろんな女子学生と関係を持つ者もいたもんだ。
私は、餌食にならなかったんだけどね。



その男子学生が、他の複数の女子学生と関係を持っていることを知って、りかが嫌な顔をしてたこともよき思い出だ。
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