土方歳三と運命の人~沖田総司と運命の駄犬 番外編~
まさかの展開~梓side~



自分が、土方さんにキスをしてしまって、土方さんの事をふと気を抜くと考えていたり、目で追っている自分に気がついた。



私、土方さんの事、好きなんだ・・・。




自分の気持ちに気付くと、土方さんが見えただけでも、ドキドキして恥ずかしい。




結果、避けるようになってしまった。




ある日・・・。




土方さんと玄関で、出くわした。




土方さんは、どこかに出かけていたようで、包みを持っていた。




梓「あっ!ひ、土方さんっ!お、お帰りなさい!」




土方「あ、あぁ。そうだ、これ、梓、食うか?」




土方さんは持っていた包みを目の高さまで持ち上げた。




梓「はいっ!また、どなたから貰ったんですか?」





土方さんは、よくお菓子や女物の物を貰ってくる。




甘いのが、苦手な土方さんは、その度、私にくれる。




土方「えっ?あ、あぁ。そうだ。捨てるのは、勿体ねぇ。お前が食え。」




土方さんによく物をくれる人は、土方さんの好みを覚えてないのかな?





梓「でも、この送り主、いい加減、気付いてもいいのにね。」





土方「あ、あぁ。そうだな。」





土方さんは、苦笑いで、頷いた。




梓「でも、私が、良い目をさせてもらってるので、ありがたいですけど♪」





土方「じゃあ、このまま黙っておく。」





土方さんは、悪戯っ子のような目つきで、首を傾げて笑い、私の頭を撫でた。




その顔に思わず見とれてしまい、ドキドキした。





これ以上ここにいたら、胸が潰れそうなくらい苦しい。





梓「こ、これっ!沖田先輩と一緒に頂きます!あ、ありがとうございましたっ!ではっ!」





私は、逃げるように、飛び出してしまった。
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