イジワル王子を拾いました。
私の部屋には王子さまがいます。



「あ、慈侑くん!今日の噂、どういうことなの?」


ズボンに泥が跳ねていたため、私の大きめのジャージに履き替えている慈侑くんに扉越しに声をかけた。

慈侑くんは私がジャージを手渡すとその場でズボンをおろし履き替えようとしたのでさっき慈侑くんを慌ててトイレに押し込んだ。

同居開始数分で、同居することを許可したことに後悔してしまった。


「ん?うわさ?」

「昨日ごはん行ったでしょ?そのこと。」


言い終わると同時に私のジャージに履き替えた慈侑くんがトイレから出てきた。

私の丈だから慈侑くんが履くと七部丈になってしまっている。


「あぁ。別に事実じゃん。」


平然と言う慈侑くんに思わず項垂れる。




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