貴公子？いいえ、俺様男です

"フローリストのシュウ？

握手してもらっていいですか？

一緒に写真を！

きゃあ、きゃあ、、、"

…て、

……あれ？




『…相談に乗っていただいてもいいですか？

このローズの組み合わせがいいか、こっちのラナンキュラスがいいか？』

てっきり、いつもの女性たちのように、俺の容姿に騒ぐのかと予測してたら、アレンジメントの相談だった。

『この薔薇が素敵なのでメインにしたいんですけど…』

『………』

自惚れてた自分が恥ずかしい。

そして、都ちゃんのセンスの良さに感心した。

『フラワーアレンジは、どこかで習ってるの？』

『いいえ。趣味で作ってるだけなんです』

…おいおい、趣味の域を越えてるぞ。

俺が思いつかない組み合わせをする。

いつか、この子とフラワーアレンジの仕事をしたい…かなり本気だ。