君を想う【実話】



「でもやっぱり、俺より瑠奈を愛せる奴なんていねぇよな」



瑠奈が落ち込んでいるのに気付いたのか、智也は少し明るくそう言った



「瑠奈だけは誰にも譲れねぇって言ったしな」



瑠奈もそれに答えるように、笑ってみせる



智也は安心したような表情を浮かべると、横向きに寝転がって瑠奈を抱き締めた



「ただ、一つ..瑠奈は浜田と」


「うん。わかってるよ」



瑠奈が言葉を渡ると、智也は不服そうな苦笑い



智也の考えることくらい、お見通しだよ..



「今まで通りでいてほしいんだよね?」



智也は優しいから..



「エスパーだな..笑」


「智也専門のねっ!」



瑠奈だったら、そんなこと言えないよ..



「俺は..瑠奈も浜田も大切だし、信じてるから」



智也は照れ臭そうに、瑠奈を抱き締める腕に力をこめた




信じてる..




その言葉が嬉しかった





これ以上、好きになれないってくらい好きなのに




智也への想いは募るばかり..





智也にも、同じ気持ちでいてほしい





そんなことを思いながら、いつの間にか眠ってしまった智也の頬にそっとキスをした
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