弱虫ワタシと俺様カレ【完】

    「隠してること…?」


清太は隠してることがある、と言った。

「ねーちゃんは知らないよな」

「なんのこと?」

「ねーちゃん、いや、沙乃」

「な、なに…?」

改まって名前で清太に呼ばれることはなかなかないのでよっぽどのことかと悟った。



 「俺と沙乃は本当の姉弟じゃない」



「えっ…?どういうこと…?」

言葉を飲み込み、私は呆然と立ち尽くした。

「沙乃に嫌われるのが怖くてずっと本当のことが言えなかった」


「ちょっと待って…え、私と清太は…」

混乱する私に清太は決定的な一言を突きつけた。



  「俺は “ 沙乃 ” が好きだ」


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