お嬢様はじめました。
それにまた明日も会えると思うと、胸が温かくなった。



「明日の放課後もまたここで」

「……本当にいいの?」

「全教科やるんでしょ? いくら何でも一日じゃ無理だろ」



そう言って玲は可笑しそうに笑った。


その顔は今まで見たどの笑顔よりも幼くて、飾り気なく見えた。



「ありがとう。 本当に助かる」



玲の笑顔に一々反応してしまうのは、独特な甘い雰囲気のせいかもしれない。


気付かない内に、この甘い空気に酔わされてるのかもしれない。



「いいんだ。 俺の方こそ……」

「え?」



玲は私の後頭部に手を添えると、私のおでこにキスをした。



「ありがとう」



玲は立ち上がると「またね」と言って図書館を出て行った。


私はおでこに手を当て放心状態。


暫くその場を動く事が出来なかった。



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