マスク男子

郁くんに恋してから1年
私達は小学生になった

私は相変わらず郁くんに夢中だった


毎日郁くんにくっ付いて過ごす日々
しかし、別れは突然訪れた


お父さんの仕事の都合で引っ越さなくてはいけなくなった

気安く会える距離ではなくなった



「バイバイ、真妃ちゃん。元気でね?迷子にならないようにね?もう、僕が見つけてあげる事出来ないから…」

「郁っ…郁くんっ」


お別れの日
郁くんと離れるのが嫌で散々泣いた


「私…戻ってくる!戻ってくるから!」

「うん、分かった。じゃぁ、"またね"だね?」


私の手を握って笑ってくれた郁くん


「うんっ…郁くん、またね!」


涙で濡れた顔で私も笑った


< 4 / 165 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop