嘘つきスノウ 〜上司は初恋の人でした〜


豆腐の味噌汁、だし巻き卵、ひじきの煮物、焼きナス。

「ザ日本の朝御飯って感じだな。朝からこれだけ作るの大変だっただろ」

「朝ってもう10時過ぎですよ。それにひじきは作り置きして冷凍してるものだし」

いただきますと手を揃えてから料理に手をつけた。どれも優しい味がする。

「なんかしっかり生活してますって感じだな」

「昔、身体を壊して家族に迷惑かけてしもて。食べることくらい自分でキチンとしようと思って」

成海が照れくさそうに微笑む。

「えらいな。朝早いのも人の多い電車とかで風邪とかもらわないようにしてるから?」

「そういう訳ではないんやけど・・・・・満員電車は息苦しくて。帰りはどうしてもラッシュの電車に乗らへんとアカンのですけどね」

精一杯自分で身体に気を付けているんだ。そんな成海に昨夜は知らなかったこととはいえ、無理をさせたことに心が痛む。

「昨夜は悪かった。向こうの部長を止めてやれなくて」

成海がぶんぶんと首を横に振った。
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