この度、友情結婚いたしました。
信じられず固まってしまう。

え、だって春樹ものすごく怒っていたよね!?
怒っていたっていうレベルじゃなく、キレていたよね!?


なのになんなの?早起きして洗濯干したりご飯の準備してくれたり。それにあの笑顔……!
もしやなにかよからぬことでも、考えているのだろうか……?

春樹の好意を素直に受け入れられないのは、長年一緒にいたからこそかもしれない。


「まどかー!もう準備できたけどー」

立ち尽くしてしまっていると、キッチンから私を呼ぶ陽気な声が聞こえてきた。

「ごめん、いま行くー!」


とにかく顔を洗っていこう。
素早く顔を洗い、着替えだけ済ませてキッチンへと戻っていく。


するとダイニングキッチンには、淹れたての珈琲とトースト。目玉焼きにベーコンといったメニューが並べられていた。


「……これ、春樹が全部用意したの?」

目をパチクリさせ聞いてしまえば、彼は笑い出した。


「当たり前だろ?俺の他に誰が作るっていうんだよ」

「それはそうだけど……」

いつも私が作って当たり前―!みたいな奴だったのに。
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