この度、友情結婚いたしました。
春樹は順調に回復しており、そろそろ退院の目途も経つ頃。

ほのぼのとした空気に包まれる中、急に真希さんが私の腕に自分の腕を絡ませてきた。


「はーいまどかちゃん!ここで質問です」

「あっ、はい、なんでしょうか」

「近々、たくちゃんの失恋記念飲み会を開催する予定なんだけど、まどかちゃん空いている日ある?」

「……えっ!?」


耳を疑うイベントにギョッとしてしまう。

「ちょっと真希さん、いい加減にしてくれませんか?」


書類を作成していた琢磨もすかさず会話に入ってきて、私と真希さんを引き離した。


「えーだって失恋を吹っ切るのは、まどかちゃん本人にも出席してもらうべきでしょ?」


「それって明らかに人の傷口を抉る行為だって気づいていませんか?」


いつもの如く始まってしまった真希さんの琢磨いじりを、しばし呆然と眺めてしまっていると、俊哉さんはクスクスと笑いながら背後に立った。


「まどかちゃんは気にしなくて大丈夫だよ。琢磨君は琢磨君で乗り切れるだろうし、俺達がついているからね」

「俊哉さん……」
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