わたしは年下の幼馴染に振り回されています
 きっとわたしの気持ちが顔に出ていたのだろう。

 わたしは思わず笑いだしていた。

 部屋に戻ると、メールが届いた。こんな深夜に?と驚いたが送信者を見て納得する。拓馬からのメールだったのだ。

 「おやすみ」というメッセージにわたしはまた顔を綻ばせていた。




 翌朝、リビングに行く。リビングには拓馬だけがあった。

「お父さん達は?」

「買い物だってさ」

 拓馬を置いてのんきなものだと思う。

「ごめんね。ごはんは?」

「食べたよ。美月の分はあれだって」

 彼の指差したダイニングテーブルにはお味噌汁が入っていると思われるなべとラップをかけられたお皿が置いてある。

 わたしはダイニングに向かいかけた足を止めた。

 ソファにすわり、テレビを見ている拓馬の後姿を見る。

 メール相手のことは気にならないといったら嘘になる。

でも、今は一つだけ気になっていたことが解決したこと、昨日の拓馬がわたしの知っている彼だったことにほっとしていた。
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