Repair of the world~フルート吹きの魔法使い2~

決断

真っ白な世界で、私は頭を抱えてうずくまり、少しでも記憶を無くさないようにしていた。
無駄な事は分かっている。

だけどどうしても忘れたくなかった。
ちょっとでもいい、ウェインの事を想っていたかった。

『―――・・・さて、リオン。これからどうする?』

そんな私に声をかける人。
ゆっくりと顔を上げると、そこにはルリさんと・・・あの森で話した人。

「フラン・・・」

『覚えていてくれたか、リオン』

フランはルリさんの隣で微笑んでいる。
ルリさんもまた私を見つめながら笑みを浮かべていた。

「どうして?私はもう元の世界に戻るはずじゃ・・・」

『さあ、リオン。あなたの本当の願いを教えてくれる?』

「・・・え?」

『本当はこのまま地球へ返してもいいんだけどね。・・・でも今のあなたはとても悩んでいるのでしょう?』

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