Repair of the world~フルート吹きの魔法使い2~
「・・・・よくこの隠し階段がわかりましたね。一体何の用で?」

扉を開けたその男は明らかに警戒しているようで、その表情はとても厳しい。
だがウェインは怯むことなくその男に話す。

「この国に祀られていたとされるフルートを求め、この国に来た。国王は生きているか?私は南方の国、アルデルトの第2王子、ウェイン=シェイカー。またの名をウェイン・アシュベル・アルデルトと言う。国王に伝えれば分かるはずだ」

その名を聞くやいなや、男の表情はみるみる変わっていった。
もちろん、私も。

・・・って王子!?
ウェインが王子!?

口をぱくぱくさせてウェインを見る。

「・・・なんだ、魚みたいに」

「お、王子様だったの!?ウェイン!!」

「一応な。王位を継ぐ気は一切ないが」

だから偉そうなのね。
ついでに王族だから城にシェルターがあるってことを知ってたわけだ。

・・・納得。


「ウェイン様、今までのご無礼失礼いたしました!どうぞお入りください!!」

目の前の男は深々と頭を下げる。
そして、私達をシェルターの中へと招き入れた。
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