Repair of the world~フルート吹きの魔法使い2~
私達は国王夫妻がいる部屋へと通された。
国王は青白い顔で、大層疲れた表情を浮かべ椅子に座っている。
王妃は床に臥せていた。

「・・・おお、これはウェイン殿・・・。よくぞここまで」

「お久しぶりです、国王陛下。顔色が優れぬようですが、大丈夫ですか?」

「ああ、少し寝不足なだけ・・・。王妃の介抱を寝ずにしていたものだから。・・・仕方のないことだが」

「王妃様の容態は?」

「何とも・・・。あまり熱も下がらないし、食欲もない」

そう言い、国王は大きくため息をつく。
瞳にも力がない。

「国王と名がついているにもかかわらず、国民を守れないこの弱さ。生きているのも申し訳ないくらいだ」

「何を仰いますか。貴方がいなくてはこの国を再建する事は出来ない。何があっても生きねばなりません」

国民を守れなかった事、自分の愛する妻さえも自分の力ではどうする事も出来ない事。
国王の心の中は、そんなやりきれない思いでいっぱいなのだろう。


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