姫と年下王子たち
…あ!

あれ言うの忘れてた!


大切なことを思い出した。


俺はそっと、ひなちゃんの耳元に顔を近づける。


「陣地に持って行ったんは涼やけど、旗取ったんは俺なんやから、あの約束…忘れんといてや!」


“一番に桔平くんが敵の旗を取れたら、デートしてあげる!”


今さら、ナシとか言わんといてや?



「ほら、桔平行くぞっ」


俺は、涼に引っ張られる。
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