姫と年下王子たち
ふと秋月さんを見ると、学食を買いに行く様子はなかった。


「ひなちゃんは?買いに行かへんの?」

「あたしは、お弁当あるから」


秋月さんは、弁当なのか…。


「だから、買ってきたら?」

「じゃあ、俺たち行ってくるね」

「はーいっ、いってらっしゃい!」


秋月さんは手を振って、薄ピンク色の布に包まれた弁当箱をバッグから出していた。



昼休みだから、食堂は混んでいた。
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