姫と年下王子たち

絢斗side

「「絢斗くーんっ♪」」


登校してすぐに、昇降口で女子の大群に取り囲まれた。


なんだ、なんだ…!?


寝ぼけていた目が一気に覚める。


「これ、受け取って♪」

「私も作ってきたの!」

「どうぞっ♪」


俺は、次々とチョコやらクッキーやらを渡された。


ご丁寧に、だれが用意したのか知らねぇけど、いつの間にか両手に紙袋を握らされていて、その紙袋がチョコでいっぱいになっていく。
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