姫と年下王子たち
あたしもそのあとを追おうとしたとき、美姫ちゃんがふらりとAコートとは真逆の方へ歩いて行く姿が見えた。


…あと数分後には、試合開始だというのに。


「美姫ちゃん、どこ行くの…!?試合だよっ!」


あたしは思わず、美姫ちゃんに駆け寄った。


「なんか美姫、頭がクラクラするから保健室で休むって言っておいて」

「頭がクラクラ…?大丈夫なの…?」


太陽が、あたしたちを照りつけている。
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