冷たい舌
 縁側から少し離れた灯籠の前に忠尚が立っていた。
 トイレにでも行こうとしたのだろう。

 ―いっそ、義隆の方がよかったかもしれない。

「とっ、透子―っ!」

 忠尚の絶叫に混じり、和尚の力ない声が廊下に響いた。

「ばか……」



< 146 / 396 >

この作品をシェア

pagetop