SEXY-POLICE79
「美味しい?」

まるで自分が作ったような物言いに不味いはずがない。須田は素直に美味しいと返す。

「そう、良かった」

食事を終えた須田にベッドで寝るよう促す女だが生憎ベッドは一つしかない。勝手に入ってきた自分が図々しくも人のベッドを占領するなんてそんなこと図々しいにも程がある。須田はソファーで寝ると言ってベッドは女に進めた。もう…一日が終わったのか。未だ犯人からの連絡はない。

「桐野警部補…」

君はいま…何処に居るんだ……。食事はとらせてもらっているのか、傷は大丈夫なのか。色んな不安が頭に浮かんで須田はくそっくそっと拳を握り締める。

朝は短く、夜は長く。今宵の月は少し黒雲がかかって見えにくい。不安は人間誰にでも存在するもの、そしてそれを乗り越えるのもまた人間の使命。

「…桐野くん」

寝言なのか、須田の瞳から綺麗な雫がこぼれた。そして、それはとても冷たくて、とてもしょっぱい味がした。






  ☆☆☆






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