ハピネス
500円玉で買った為出来たお釣りをサイフに入れ様としたら、10円玉を1枚手を滑らせて床に落としてしまった。


「ああもう……」


面倒くさいが、拾おうとしゃがみ込む私。


「――――…ハイッ、お姉ちゃん!」


「……えっ……?」


その10円玉は私が拾うより先に、別の人物に拾われていた。


しゃがんだままポケッとしている私の前にいるのは、フワフワと波打ったセミロング位の黒髪をピンク色のヘアゴムで耳の下で2つ結びにした女の子。


薄いオレンジのパジャマを着た女の子は、私と同じ様にしゃがんで私に10円玉を差し出していた。
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