ハピネス
とりあえず気づいたら最初に向いていた方向を前と仮定して、そちらに一歩踏み出そうとした。


「そっちじゃないわよ」


「えっ……」


突然背後から声をかけられ、ビックリしながら振り向く。


そこには茶色のブレザーに黒と白のチェックのスカートという、日本の学校の制服姿の女の子がいた。


私と同じ黒髪は背中位まであって、目がキリッとしたキレイな子だ。


16歳位に見えるその子…いや、年上?ならその人に、私は見た事がある様な感じがした。


「あの…私達どこかで会った事ありませんか……?」


恐る恐る訊ねても、女の子は無言。
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