ハピネス
幸せに包まれて
比嘉君の熱のこもった声が、頭の中で何度も何度も反響する。


だけど私はその内容を処理しきるのに、結構な時間を要していた。


「えっ……えっ?」


今、比嘉君…なんて言ったの?


それ以前にどうして私は、上半身だけとは言え抱きしめられてるの?


呆然と固まっていると、比嘉君が私から手を離す。


丸く口を開けて相当おかしな顔をしているであろう私の目に映ったのは、ホッペを赤く染めて明らかにテレている比嘉君の姿だった。


「早乙女、お前オレの言葉聞いてた?」


「あえっ?聞いてたけど…なんかとんでもない内容だった気が………」
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