ハピネス
脳内にたくさんのハテナを浮かべながらリリアを凝視していると、彼女は髪の毛をフワリと掻き上げる。


「あのネコには悪いけど、このシチュエーションは天祢にフューチャーの力を説明するのにいいかな…と思ったのよ」


「フューチャーの……力?」


「天祢、アンタがあのネコ助けてみなさい」


「ええっ!?」


ち、ちょっと待ってよ!


あまりにもサラリと言っちゃってるけど、何言ってるのリリアさん!


「ムッ、ムリだよ!!趣味が毛布にくるまって寝る事の吹奏楽部部員が、あんなに高い所にいるネコ助けられるワケ無いじゃん!!」
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