例えば魔女と恋をして
皆が帰り支度を済ませても
誰かが間違えてオフィスの電気を消してしまっても…
彼女は黙々と仕事を進める。
「お疲れ様でした…」
その声は八神さんには届いていないみたいで
静かなオフィスに一人残り仕事をしている彼女の背中を見てオフィスを出た。
「八神さん…魔女ってたまに課長にあんな風に強制残業させられてるけど…断らないんですね…?」
休憩室でたまたま居合わせた先輩になんとなく聞いて見た。
「ああ…彼女、真面目だしね」
真面目…?
なんだ。
真面目とかそういうのも知らなかった。
先輩はそう言える程、彼女と会話したことがあるんだろうか…?
「先輩は八神さんと親しいんですか?」
「まさか」と鼻で笑う。
「けど、女性社員の友達は多いみたいだよ。
どうした?暁、魔女に興味でも湧いたのか?」
「別にそんなんじゃないですよっ」
からかわれて、すぐに話題を変えたけれど
頭の中はたくさんの疑問符で一杯だ。