僕が嫌いな君が好き

日曜デート

楽しみにしていた日曜日は、あっという間に訪れた。

先輩が乗る電車が遅れてしまったらしく、俺が先に待ち合わせ場所に着いた。

まだかまだかと首を伸ばして待っていると、


「ん?」


ぽつりぽつりと雨が降ってきた。


【雨降って来ちゃいましたね】


そうLINEをすると、どうやら森さんは傘を持っていないようだ。

俺も持ってないし…


【先輩の分の傘、買っておきますね?】


【ごめんね。ありがとう】


相変わらず絵文字も、顔文字もなくて素っ気ない。

でも、それが彼女らしくて、好きかも。
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