斎藤一の秘密
「はっお前俺をおちょくってんのか?」



「……私は本当のことしか言っていませんが?」



「間者は皆そうやってシラを切るんだよっ」



それでも彼女、佐藤は知らないの一点張りだった。そんな佐藤に副長は質問を変えた。



「はぁ……どこから来た?」



「江戸です」



「……信じられねぇな」



「はぁ……じゃ何を言ったら信じるんですか?」



「さぁな?」



副長は信じる気はさらさらないだろう……。俺はコイツがどうやってここに来たのか……どうしてここの庭にいたのかを知っている……が、言えなかった……信じてはもらえないだろうからな……なんせ佐藤は庭に突然現れたのだ……。だが、彼がそれを知るよしもない。佐藤は眠っていた……いや、気絶していたのか?
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