KISSしてダーリン。



ぎゅうっと優しく包んでくれる手にドキドキする。


初っ端からドキドキさせられてばかりなのがすごく悔しい。


今日は私もドキドキさせられるように、頑張るぞ!!


と、一人心の中でガッツポーズを決めた。






乗り場について電車を待つ。


手汗かきませんようにと願いながら、熱を持つ顔を手で扇いだ。



……うん。今日も感じます。あつ~い、視線たち。


外でデートするときは学校にいるときの倍熱い視線を感じる。


私の隣にいる人物をチラチラと見て、頬を赤らめる女の子たち。



あのー、隣の彼氏怒ってますけどー


てゆーかー、私のこと見えてますかー



そりゃ私はチビだけど!!カメラでカイの顔だけ映したら余裕で私フレームアウトだけど!!


はぁ…まあこれもいつものことだから仕方がない。


カッカしてないで、私もいい加減慣れなければ…


当の本人はもう本当に慣れっこなのだろう、斜め上をボーっと見て我関せずだ。


何考えてるんだろう…


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