ずっと、君に恋していいですか?
その後は、石田の結婚式の事や新居の事などに話題が集中した。

鍋の〆の雑炊を平らげ、残っていたビールを飲み終わると、4人は店を出てそれぞれの帰路に就いた。


ちゃんこ鍋屋からの帰り道、志信は家に帰ったという薫からのメッセージを受け取り、返信をしながら薫のマンションに向かった。



【オレも今帰るとこ。
少しだけ寄っていい?】

志信からのメッセージを受け取った薫は、スマホの画面を見ながら首をかしげた。

どうしたんだろうと思いながら薫は、いいよ、とメッセージを送った。

15分ほど経った頃、部屋のチャイムが鳴った。

薫が玄関のドアを開けると、志信は何も言わずに薫を強く抱きしめた。

「志信、どうしたの?」

「なんにもないけど…ただすっげぇ薫に会いたくなった。」

「昨日の夜まで一緒にいて、今日のお昼も会ったのに?」

志信は、不思議そうにそう言う薫の背中を壁に押し当てて、少し強引に唇を塞いだ。

玄関で立ち尽くしたままの長いキスの後、志信は薫の髪を撫でながら抱きしめる。

「それでも会いたくなったんだ。…ダメだった?」

「ん…?ダメじゃないよ。」

薫は微笑んで、志信の背中に回した腕にギュッと力を込めた。

「嬉しいよ。」

「ホント?」

「うん、すごく嬉しい。」



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