ずっと、君に恋していいですか?
志信がそばに駆け寄ると、薫は何も言わず逃げるように背を向けた。

志信は慌てて薫を追いかけ、腕を掴んだ。

「薫!!ちょっと待って。」

「会わなくていいって言われたのに…来るんじゃなかった。」

「えっ?いや、あれはそういう意味で言ったんじゃ…。」

「せっかく会いに来てくれた志信を一人でほったらかしにした私が、こんな事言える立場じゃないか…。」

「薫?何言って…。」

「呆れたでしょ?私、いつも仕事にばっかり必死になって、全然かわいくないよね。」

薫はうつむきながら、志信の手をもう片方の手でほどいた。

「ごめんね。志信が望むような、かわいい彼女になれなくて。」

志信は街灯の明かりに照らされながら道路に落ちる薫の涙を見つめていた。

「薫…オレは…。」

「言いたかったのはそれだけ…。明日も仕事だから帰るね。」

薫は志信に顔を見られないように、背を向けて足早に歩き出した。

志信は離れていく薫の背中を見つめた。

(ダメだ…このままじゃまた…!!)


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