流れ星スペシャル


昼休み――


オレは谷町の定食屋にいた。


午後から訪問予定の会社の近く。


電車で二駅ほどあるのに、事務所を出てぼんやり歩いていると、いつのまにかここまで来ていた。




サラリーマンでごった返すその店の、壁際奥の小さな卓。


「お待たせしました」


そこへトンと、注文した日替わり定食が運ばれてきた。




ん? 味せーへんな、これ……。



一口食べたが、何の味もしない。


仕方がないので、生姜焼きの豚肉に一味唐辛子を振ってみる。


「あ」


気がつくと、振り過ぎて肉が真っ赤になっていた。




はぁ……。


平常心なんて、どっかへ飛んで行ってしまった。


それどころか、突然青空がぱっかり割れ、落ちてきた雷に直撃されたところ。


まさに青天のヘキレキってやつだ。


< 58 / 494 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop