僕等はまだ恋を知らない
反射的に閉じてしまった目を開くと、よく見慣れた顔が映った。
「ごめん大丈………って、澪?」
「…………ひ、ろと……」
どうやら私が倒れる前に腕を引いてくれたみたい。
おかげでどこも痛くなかった。
さすが大翔、反射神経もいい。
「今は部活中じゃ………」
「あー……ちょっと外周してた」
「1人で……珍しいね」
校門を出たばかりでも、周りには人が全然居ない。
額に滲み出た汗を手でパタパタと乾かしながら「暑いな」といつも通りの笑顔。