叶ったはずの恋。





あの日にあの場所で決めたから。



「絶対に帰って来ない」


って。


結果的に陽菜はあたしに巻き込まれたワケだけど…


「いいの、いいの。

私もそろそろ自立しないとだめだからさ!」


と、言ってくれたんだ。


だからあたしも陽菜も帰らなかった。


ひたすら、ソフトボールをやっていたんだ。



「あたしは…家に帰って荷物置いてちょっと出てくる。」


と、言うと陽菜がゲーム機からあたしに視線を逸らした。



「どしたの?!

夏希、インドア派でしょ!?」


あのさ、陽菜。


確かにあたしはインドア派かもしれないけど…

でも一応、ソフトボール選手ですよ??


「まあ用があるからね。」


あたしは鞄の中からノートパソコンを取りだした。


これは高校の入学祝いで親からもらったものだ。

前から自分のパソコンが欲しくて、念願叶った。



「またそうやって私に見せびらかせて~」


陽菜はそう言いながらあたしを睨む。


最近、陽菜がハマっているのは

ゲームとパソコン


だからあたしがマイパソコンを持っているのが羨ましくてしょうがないんだ。





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