塩対応系女子
キンコーンンコーン


「ちょ、市川わりぃ。シャーペン貸してくんね?」

授業始まって早々となりのまぁ結構イケメンだと思う、藤崎....えーと下の名前なんだっけな、こうや?こうき?まぁいいや、その辺の名前の人が話しかけてきた。

「は?はいはいどーぞ。」

あーもう、なんで男の子にはこんな冷たくしちゃうんだろ。
とかなんとか思いながらいつも通りぶっきらぼうな返事をした。

「うぉ、やっぱ塩対応だなお前。」


ほら、だから塩対応なんか言われちゃう私。別にしたくてそういう対応してるんじゃないんだけどな。

....ただ、その、お、男慣れしてないだけで。だから、どうやって話せばいいのかわかんない。私だって中学生の頃は割と普通だったと思う。

はぁ、やっぱりあれが原因なのかな。もういい加減立ち直りたいのに....。


「市川?なにぼーっとしてんの?シャーペンさんきゅ」

「え?あ、うん。」

やばいやばい、またあのこと思い出しちゃった。今日は芽衣とドーナツだよ!ほら、がんばれ!私!
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