時間よ、止まれ。



「優祐に電話してくれて、ありがとう…。市川くん。」




私はいつもよりも弱々しい声で、市川くんに昨日のお礼を言った。




本当に、優祐に電話してくれるなんて…




華恵にはもったいないくらい、友達思いで優しい人だ。




「いや、俺は何もしてないけど…、遠距離になっても、続けていくんだろ?」



「………。」





その質問には、答えることができない。







だって…

あんなに

『会えない』って

はっきり言われたら…





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