時間よ、止まれ。
勝利を手にすることができた試合後。
「井上っ!」
「…えっ?」
俺は、勝利を喜んで絡んでくる由歌梨を何とか避けながら、観客席の方に近付いた。
そして、帰ろうとしている彼女を大きな声で呼び止めた。
「井上の声、聞こえた。ありがとな!」
俺は素直に感謝の気持ちを伝えた。
そしてこのまま、告白…なんて思ってたけど。
「いい試合だったよ。じゃ、明日、学校でね。」
彼女の返事は、素っ気ないものだった。